現在、断食は健康法の一つとして多く行われていますが、皆さんは最長でどれくらいの断食をしたことがあるでしょうか。
今回は、ギネス記録に残っている断食の最長記録とその人物の挑戦がどのようなものだったかを紹介します。
現在、断食は健康法の一つとして多く行われていますが、皆さんは最長でどれくらいの断食をしたことがあるでしょうか。
今回は、ギネス記録に残っている断食の最長記録とその人物の挑戦がどのようなものだったかを紹介します。
結論を言うと、断食のギネス記録は実際に存在し、その記録は382日間です。これは、1965年に行われた断食で、正式な記録も残されています。
そして、断食のギネス記録はその危険性から現在、認定されないこととなっているためこの記録は不滅のものとなっています。
1年以上にもわたる断食を行ったのは、当時27歳のアンガス・バルビエリというスコットランド出身の青年で、その頭文字をとってMr.A.B.とも呼ばれていました。
男性は、自身の肥満を解消するために断食を開始します。彼は、ビタミン、ミネラル、水、茶、ブラックコーヒー、炭酸水のみを口にしました。そして断食開始から382日後、207kgあった彼の体重は目標の82kgに到達したため自らの意思で断食を終了しました。
一切固形物を口にしなかったことから、この試みは断食として認められ、1971年に世界最長の断食記録としてギネスブックに登録されました。
記録によれば断食終了の5年後の体重は88kgでほぼキープすることに成功していたといいます。そして、この男性は1990年に亡くなっています。
ここでは、バルビエリによる断食の過程を紹介します。
1965年、27歳の青年アンガス・バルビエリは揚げ物中心の食生活をしていたため、体重が207kgあり、相当な肥満体質でした。
その影響もあってか体調を崩した彼は、スコットランドの病院に入院しました。そこで彼は自身の肥満体質を改善する決断をし、医師に断食する旨を伝えます。
当時、彼が入院していた病院では40日間以上の断食は危険で逆効果であるとして認めていませんでした。
しかし、彼の体調がよかったこと、彼の痩せるという意思が強力だったため特例で40日以上の断食と自宅への帰宅を許可しました。
自宅で断食を続けることになった彼ですが、定期検診のために病院には通い続けました。医師たちは彼の血糖値が下がっていることを確認しました。
血糖値は、血液中のグルコースの濃度のこと。グルコースは糖質が消化・吸収されることによってつくられるため、血糖値の著しい減少はエネルギー不足を示します。そのため、バルビエリは極めて危険な健康状態だったといえます。
しかし、彼は父親の仕事の手伝いを一時的に中断した以外は全く生活に問題がなかったそうで、むしろ調子がいいくらいだったそうです。
医師が断食を血糖値が下がっているにもかかわらず続ける許可を出したのも、彼が体調に問題がなかったためだと考えられます。
ただ、後述しますが、この断食が成功したのは奇跡的といえます。現在の医学では、長期的な断食は明確に否定されており非常に危険です。
断食開始から382日後、バルビエリは目標だった体重81kgに到達し、126kgの減量に成功しました。この段階で彼は自ら断食を終了させました。記録によれば、断食期間中の排泄は37日~48日間隔だったそうです。
“バルビエルの誠実な協力と普通の体型を取り戻す為に、断固とした意志でタスクを遂行した事に感謝する。”
このような当時の症例記録が残っていることからこの断食が事実であると証明され、ギネスブックにも登録されました。断食に成功したとはいえそう簡単に安心はできないものです。ダイエットにはリバウンドがつきものですから警戒が必要ですよね。
1年にも及ぶ断食を成功させたバルビエリは、5年後の体重の記録が残っています。それは、88kg。増えたのは6kgだけで、リバウンドはなかったと分かります。
その後、バルビエリはイングランドへ移住し、2人の子供も生まれました。
そして彼は1990年に亡くなりました。
一般的には、40日以上はデメリットしかないと言われている断食。では、なぜ彼は断食を成功させることができたのでしょうか。それには二つの理由が考えられます。
人間が誘惑に弱い生物だということは、皆さんよくご存じではないでしょうか。普通の人であれば、どこかで我慢の限界となりやけ食いをしてしまってリバウンドしてしまったでしょう。
しかし、彼の意思はとても強かったそうです。実際、当時彼が入院していた病院もそれを感じ、特例として家での断食を認めました。
どうしてそこまで努力できる人が200kg越えの極度の肥満状態になってしまったかは疑問ではありますが、彼の強い意志が断食を成功に導いたのは間違いありません。
彼の断食前の200kgを超える超肥満体型も重要なポイントです。
つまり、彼の体に蓄えられた脂肪がエネルギー源となっていたということです。
このことは、2012年の”abc news”でオーストラリアのカール・クルツェルニック医師が解説しています。クルツェルニック医師によれば、以下のようなメカニズムで脂肪がエネルギー源となったということです。
食事をやめると体はグルコースからエネルギーをもらいます。しかし、グルコースは断食開始後10時間ほどでなくなってしまいます。断食中バルビエリが極度の低血圧であったのもこれが理由です。
グルコースが無くなると、今度はグリコーゲンという化学物質が消費されますがそれも36時間ほどで枯渇します。
そこで、脂肪がグルコースとケトンをつくり始めます。つくられたグルコースとケトンはエネルギー源となりバルビエリの体を支え続けました。
彼が体にたっぷり蓄えていた脂肪がエネルギー分に代わっていったということです。
ただ、本来はこのメカニズムが成立するのは数か月です。1年以上断食が成功したのは奇跡的なことなのです。非常に危険なので、絶対真似はしないでください。
バルビエリが自我流でなく医師の指導を受けて断食を行ったことは栄養面で彼を支えました。
彼は定期的に尿検査や体重チェックを受け、健康状態に応じてゼロカロリーのサプリメントを処方されていました。
彼は必要な栄養素をサプリメントを通して摂取していたのです。ギネス記録となる長期間の断食に成功した当時27歳の青年アンガス・バルビエリ。
彼の断食をまとめると以下のような特徴がありました。
では、バルビエリの断食から我々が学ぶことができるでしょうか。
それは、健康のための強い意志だと思います。
1年にも及ぶ断食を成功させている人がいるからと言って決して長期間の断食を真似してはいけません。
長期間の断食の危険性は、現在断食記録がギネス記録で認められていないことからもわかります。
ギネス世界記録の公式サイトには以下のような記載がされています。
このように、現代医学は長期間の断食を否定しています。
このサイトで正しく断食の知識をつけて健康な体を目指しましょう!
オリジナル発酵ヨモギエキスをはじめ、こだわり素材を厳選。
断食中にも最適な酵素ドリンクは、飲むだけではじめられるからだのための新習慣です。